その日、広島は綺麗な碧が一面を埋め尽くしていた。
私はなんとも清々しい気持ちで今回のインタビューの現場へ向かった。
そこで迎えてくれたのは…。
※以下、h=廣永。i=インタビュー

i:
h:
はい!宜しくお願い致します。
i:
では広永さん、今回『ボクの想うイラストの現実』というコトでインタビューさせて頂きたいのですが
h:
はいはい(大きな声)
i:
こっ…声大きいですね(汗
h:
あっスイマセン、気合を入れすぎました。
ih:
笑

i:
で、ですねインタビューを始めさせて頂くのですが、まず、広永さんは『イラストレーター』じゃないですか?
その『イラストレーター』という職業を自身で意識し始めたのはいつ頃だったのですか?
h:
『イラストレーター』という職業を意識したタイミングですかぁ…う~ん。
まぁそうですね、もともと絵を描くコトが大好きだったので。
それこそ幼少の頃から漫画家になりたい!と言いますか絵に携わる仕事がやりたいという気持ちはあったのですが本当に確立して『イラストレーター』になりたいと思ったのは二十歳すぎてからですね。
i:
へぇ~それはナゼそのタイミングだったの?キッカケと言うか
h:
キッカケは、たまたま衝撃を受けたキャラクターを見ることがあって、でもそのキャラクターは漫画のキャラクターとかではなく、1企業が使っているキャラクターだったんですね。
まぁ~いわゆる世の中でメジャーなキャラクターとかでは全然なかったんです。
で、どうしてもそのキャラクターのコトが知りたくて調べたんです。
すると、制作者の欄に『イラストレーター』って書かれていて、そこで、『あぁ~イラストレーターという職業は今自分のやりたいコトに1番近いかも知れない』と思ったんです。
i:
なるほどね。
h:
そこからですね、『イラストレーター』という職業を根本から考えだしたのは。
なので、そういったイラストに携わるコトで自分の中の核が創造できると感じたんですね。

i:
そっかぁ、じゃあその二十歳の時に1企業のイラストを目にしたコトが今の広永幸春のターニングポイントだったわけだね。
小さい頃からイラストや漫画を描くコトが好きって聞かせてもらったんだけどそれは、自分の生まれ育った環境に影響を受けたってコトもあるの?
h:
いや、生まれ育った環境に影響を受けたことはないですね。
もう、単純なんですよ。
いつの間にか僕はペンを持ちイラストを描いていました。
i:
へぇ~誰かに『絵がうまいね』とか言われることや何かを提供されるコトもなく自分の中で何かが合致したんだろうね。
h:
ははっ(笑)まぁ『お絵かき』ですよ。
誰もが幼少期に通る『お絵かき』が僕には飽きずにできたんでしょうね。
i:
なるほどねぇ、ところで広永さんは元々飽きっぽいの?
h:
はい、飽きっぽいです…かなり(笑
なので今までの人生26年間を振り返って唯一飽きずに続けているのが、絵を描くというコトなんです。
i:
ふ~ん、その感情は今でも変わらずなんだ?
h:
はい、今でもまったく変わらずですね。

i:
では、今そういった思いを経てイラストや漫画を描いてる状況と言うか、エムズのメンバーと一緒にイラストを描いていくというコトにどのようなやりがいを感じていますか?
h:
あぁ~そうですね、1番言えるコトは僕に持ってないものを持っているメンバーばかりなんで、すごく刺激を受けています。
僕は絵を描くコトは好きなんですが、案外そのイラストをアウトプットするというか対外的な表現が苦手なんですね。
その描いたイラストをより精度を上げる技術や技法でコラボしたり『こうした方がいいんじゃないのか?あぁした方がいいんじゃないか?』
というディスカッションも僕にとっては本当によい環境だと思います。
i:
なるほど、日々違う接点からも自身のイラストと向き合えるってコトだね。
h:
そうですね。

i:
では、そうやってメンバーとのコラボによって創り上げたイラストをアウトプットされた状態でまた第三者的に見る感覚は広永さんの中では、やはり違うものなのかな?
要は元々、自分自身から生まれたイラストなんだけど、いざ外のメディアと通じて見る感覚と言うか…
h:
あぁ~全然違いますね。
僕は自分の作ったイラストをwebや雑誌などで見ても『これは自分の作ったものか?』と思っちゃうぐらいでして(笑
i:
えっ?そんなに?
h:
はい、そんなにですね。
僕の場合は『イラストを制作するコト』に異常に感情を入れ込む感覚があるんですね。
イラストの用途より、どうそのイラストに命を吹き込むか?という感覚で。
なので、一旦世に出た自身のイラストを見た時は僕が作ったもので僕が作ったものではないそんな感覚で見てしまうんです。
だから、とても新鮮ですよ(笑
i:
2度美味しい的な?(笑
h:
そう!2度美味しい的な(笑
結局そう見えてしまうんで、更に向上心には繋がりますね。
自分の作品を再度見るコトが。
i:
ある意味、割り切った感覚で自分の作品を見るコトができるんだね。
h:
そうですね、結果アウトプットした作品は自分の物であって自分の物ではないですから。
i:
なるほど、でもそれはイラストレーターとして1つの大きな才能と思うね。
自分が、そういう見解で見ようと思っていなのに自身の作品を査定する目を持っているというのは。
例えば自分が好きなイラストレーターさんの作品を見る感覚と自分の作品を見るという感覚は、また違うものなの?
h:
あぁ~やっぱ違いますね?
i:
ふ~ん、やっぱり自分の作品は当然好きでしょ?
その好きな作品と、また違う作者の作った好きな作品を見る第三者的感覚は違うんだ?同じ好きでも。
h:
う~ん、自分の好きな作者の作品は一重にスゲぇなの一言につきますね(笑
自分には、まだまだ追いつけないなという再確認と、それでも絶対追いつけるはず!という感情が入り混じったような感じで見てますね。
要するに好きな作者の作品は励みになり、自身の作品には現段階の広永幸春のスキルを確かめる最適なバロメーターというコトですね。
i:
なるほどね、そういった意味で好きの観点が違うんだね。
現状の広永幸春から見ると好きな作者の作品は『すげぇ』の一言につきるんだろうけどでも、そこに行けない理由が自身の中に見えないっていうのは、逆に強みでもあるよね。
h:
それは、ありますね。
やはり自分の中で出すものが現状の広永幸春のスキルというか、過去の自分の作品を見て笑えるぐらい成長を感じたコトもありますし。
それを繰り返すコトで、どんな作者にも追いつけるだろうって思うんです。
同じ人間ですし…ね(微笑

i:
では、最近の広永幸春が制作しもっとも興奮した作品って何かありますか?
h:
ここ最近ではないんですが、イラストレーターとして最初に全国誌の仕事をした時の興奮は今でも鮮明に覚えてますね。
i:
へぇ~それは、どんな雑誌だったの?
h:
全国のクラブミュージックやカルチャーを紹介している老舗雑誌の見開きを全て描かせて頂きました。
タッチも任せて頂きましたし、本当に楽しかったですね。
まぁ~納期も短かったしあれは燃えましたね。
i:
笑)…なるほど。
まぁ~雑誌制作にはつきものだよね。
h:
そうですね(笑

i:
そうやって、あらゆる媒体で活躍し進んでいる広永さんですが今後、広永幸春としてどのようなイラストレーターを目指しているんだろう?
h:
まぁ~始めた頃から変わってないんですが、僕色っていうコトは大事にしていきたいですね。
僕の中でですが、二十歳の頃から変えていないタッチが自身の中であるんですね。こういうタッチを僕は出していこう!
と言うか、それだけは死ぬまで自分の特色として出していきたいですね。
i:
なるほど、広永的スタイルってやつだね?
h:
はい、それが世の中からどう思われても広永スタイルとして続けていきたいことですね。
元々、僕はイラストを描くソフトは使わずペンのみでイラストを描き続けていたんですね。ペンから指先に伝わる独特の強弱を拾うコトが僕のイラスト制作の原点でもありますし。
そんな『このタッチは広永幸春だろう!』というカテゴリを持ったイラストレーターになりたいですね。
i:
確かに、アナログと言われがちだけどペンの質感や例えば対紙に対する執圧だったりインクの滲みさえも、楽しみであり自分の手法に置き換えて考えると非常にデジタルより奥深いコトだよね。
h:
まだまだですが、やはり奥が深いですよっ(笑
i:
だからこそ続けているのでは?
h:
まさにその通りですね。だからこそ止められない!
i:
いいねぇ~イラストジャンキーだね(笑
h:
そう、イラストジャンキーです(笑

i:
では、最後の質問となるのですが今、広永幸春はイラストレーターとして確立したメンバーと共に突き進んでいっていますが、その第一線のフィールドに立つイラストレーター広永幸春として、これからイラストレーターになりたい人たちへメッセージを送るとしたら?
h:
そうですね、、、
今はデジタル手法が多い世の中ですが、手でラフが描けないまま進む道ではないと思います。
どれだけツールやソフトが進化しても結局どれだけ手で描けるかが大切だと思いますね。
i:
原点を知れと?
h:
変な話、イラストを描くソフトを使えなくても手で描ければ飯は食えます!
i:
なるほどね。
それが『広永幸春の想うイラストレーターのリアル』なんだね。
ヒロナガ ユキハル
16歳の時に 『イラストで生計を立てよう』 と決意する。
1年で高校を中退。バイトをしながらの自由奔放な生活を始める。
色々な職を転々とし、いつの間にか23歳になる。
危機感を感じ活動開始!M'sに拾われ一気に夢に近づき、現在に至る。
インタビューを終えて
終始笑いの絶えないインタビューの中、時折見せる自分の中のリアルに今後の期待と未知数を感じずにはいられなかった私が、もうすでに広永幸春のファンになったコトは言うまでもないことだろう。
2011年、最も目が離せないイラストレーターの1人だ。
interview:fow fighter

















さて、本日は宜しくお願い致します。